大阪大学の東阪和馬助教らが、金属の微粒子(金属ナノ粒子)によって金属アレルギーが引き起こされる可能性があることを発表した(時事通信、大阪大学の発表、Nature Nanotechnology掲載論文)。 金属アレルギーは、汗などによって身につけた金属から金属イオンが溶け出し、それが体内に入ることで発症すると言われていた。しかし、金属イオンを単にマウスに投与しても金属アレルギーは発症しないとのことで、金属アレルギーの発生メカニズムは解明されていないという。 今回発表された研究では、マウスに金属ナノ粒子もしくは金属イオンを投与したところ、金属ナノ粒子を投与したマウスでは、金属ナノ粒子および金属イオンの両方でアレルギー応答が増強されることが分かったという。これは、金属イオンの形で体内に取り込まれた金属が体内外で凝縮されて金属ナノ粒子になり、これによって金属アレルギーが発生することを意味していると