三次市と江津市を結ぶJR三江線(108・1キロ)の全線廃止の方針を、JR西日本が固めたことが15日、分かった。2017年度の廃止を想定しているとみられる。利用低迷による赤字が理由で、16日にも沿線市町に方針の説明を始める。通学や通院で使われている中山間地域の生活路線だけに、自治体や住民の反発も予想される。 三江線が廃止されれば、100キロを超える本州のJRローカル線の全線廃止は初めてとなる。代替となる公共交通は、学校や病院などをルートに含めたバスを運行する方向。JR西はすでに一部の沿線自治体に訪問する意向を伝えており、現在の運行状況や廃止の方針などを説明する構えだ。 三次市、川本町など広島、島根県の6市町に35駅がある同路線の1キロ当たりの平均輸送人員は、JR西が発足した1987年度は1日458人だったが、14年度は50人と約9分の1まで減った。14年度の旅客運輸収入は約2300万円で、赤