キヤノン宇都宮事業所(宇都宮市)で働く請負労働者が、違法な偽装請負で長年働かされているとして正社員としての雇用を求めていた事件で、キヤノンは二十九日、請負労働者八十三人に「期間社員」(期間工)として直接雇用を申し入れる方針を発表しました。 請負労働者の大野秀之さん(32)=キヤノン非正規労働者組合宇都宮支部長=らが昨年十月、偽装請負を栃木労働局に申告し、正社員雇用を求めていました。大野さんら組合員は全員、直接雇用されることになります。 キヤノングループでは偽装請負が各地で発覚。御手洗冨士夫日本経団連会長(キヤノン会長)は「請負法制を見直してほしい」と開き直っていましたが、労働者のたたかいで直接雇用を余儀なくされたものです。 大野さんは「黙っていられないと労働組合をつくって立ちあがり、たたかってきた成果です。しかし、期限があり安定雇用にならないなど問題点があります。請負会社とキヤノンの契約が