何でも起承転結で説明したがるようだが... 文章を書くときに一番悩むのは、全体をどのように構成したらよいかだ。それが決まらないと、書き出すことすらできない。文章全体の構成を決める考え方として頻繁に登場するのが、起承転結である。いくつもの作文本で、文章の構成を決める指針として採用されている。例文を挙げ、起承転結に沿った構成方法を紹介することが多い。 これほど広く認められている起承転結だが、それを使った書き方の説明を読んで、本当に書けるようになる人はどれだけいるのだろうか。残念ながら、起承転結を用いた説明で書けるようになる人は非常に少ない。起承転結と言われても、自分が書きたい内容に対し、どのように適用したらよいのか分かりづらいからだ。きちんと分析すれば、あまり役に立たない方法であることが明らかになる。それを説明する前に、構成を決めるときの様子を見てみよう。 文章の構成決定には起承転結を使わない