長らく、業界全体が致命的な不況に陥っている印刷業。いち早く生存をかけて、2トップたる大日本印刷と凸版印刷は数多くの新規事業に手を出している。その他中小の印刷会社は、それに置いてけぼりを食らっている状況だ。業界の存亡危機に、特効薬はあるのか? 今年5月、大日本印刷(以下、DNP)が中古書販売最大手のブックオフへの出資を決め、出版業界に大きな衝撃が走った。同社は昨年には大手書店の丸善、ジュンク堂、取次会社の図書流通センターを次々に子会社化しており、その動向はいま、各所に波紋を広げている。DNPといえば、凸版印刷(以下、凸版)と並ぶ印刷業界の2強のひとつ。創業から110年以上にわたり業界をリードしてきた雄だが、今年3月期には上場以来初の最終赤字に転落した。ブックオフへの出資はその直後に発表されたが、同社は長きに渡って出版業界の目の敵だった新古書店。それだけに、DNPの真意は読めず、業界関係者たち
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