またぞろキネマ旬報社がおかしな本を書店に並べた。タイトルは『団地団』。何やら”団地団”なる3人が、団地について鼎談している本らしい。登場するのは、団地写真を15年撮り続けている団地マニアの大山顕と、そんな大山に共鳴した脚本家・佐藤大、編集ライター・速水健朗という、若々しくもアラフォーな面々。いったい何が始まるのです……? ところがこの鼎談、ひとたびページを繰ればめっぽう面白い。団地を起点に語られるのは映画論、インフラ論、大衆文化論から郊外論まで、その広がりは無限大。今回はそんな3人のクロストークを緊急掲載。3人が団地のベランダから望んだその景色を、ほんの少しだけ垣間見る。 佐藤大(以下、佐藤) この本、よく完成しましたね。まずはそこですよね。 速水健朗(以下、速水) これは僕らのおかげではないですから。スタッフのみなさんの頑張りで(笑)。 大山顕(以下、大山) 編集さんがよく会議を通したな