中学生一年かの昼休みにクラスの後ろの方で、男どもが盛り上がって誰かを胴上げしていた。 楽しそうだったので僕も無邪気に参加したあとに訳を聞くと、どうやらクラスの加藤くんが女子に告白して成功したらしい。 めでたい事だなあと感心していたら、どうやら相手の女子は僕の右隣の席にいる神前さんらしく、加藤くんは僕の左隣の席だったようだ。 つまり僕の席はできたてホヤホヤカップルの間に挟まれる形になっていた。 その奇妙な構図はクラス中の注目(胴上げするほど騒いだから誰でも知ってる)を集め、僕は周りの目線にとても恥ずかしい思いをしたことをよく覚えている。 左からの熱い視線に緊張する僕は、とにかく加藤くんの怒りを買わないように、隣の神前さんは丁重にお取り扱いをすることに決めた。 神前さんは僕の班の班長で、一本気でハキハキした明るい女の子だった。 儚く守ってあげる存在ではないが、勉強は得意でないようだったので親切
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