■がんに負けずに筋トレ 現在を一生懸命生きる プロレスラーの藤原喜明さんは平成19年夏、あるきっかけから検査を受け、胃がんと判明した。宣告を受けた際には引退を覚悟したが、手術、治療を経て翌年12月にリングに復帰。現在も現役を続けている。闘病生活を通じ学んだことは、今を一生懸命に生きることの大切さだという。(文 森本昌彦) 平成19年の夏、あるパーティーで出席者の一人に「はしの使い方が下手くそね」って言われたんです。はしで食べ物をつかんでも、すぐに落としていました。プロレスでずっと使っていて肘(ひじ)の神経がいかれていることを説明すると、その人が栃木県の病院を紹介してくれました。 肘の手術の1週間後にもう一度病院に来てほしいということだったんですが、病院が遠くにあるので「ついでだから」と思って、大腸と胃の検査をしてがんが見つかりました。胃の検査の2日後に事務所に電話があり、宣告を受けました。