番組の反響は周囲の想像以上に大きかった。コンドルタクシーでは、ザ・ノンフィクションを観た芸能人の卵たちによるドライバー募集が殺到しているという。中島さんや先輩ドライバーたちの存在が、同じような道を思い描く若者たちに刺さっているのだ。それでも、中島さんはこんなことも感じている。 「タクシーの仕事も芸能の仕事も甘くないな、ということです。タクシーは、お客様の命をお預かりする仕事なので、責任が重い職業だと思うんですよ。もちろん自由な部分もあって楽しい仕事なんですけど、その分大変なこともあります。 運転は大好きですが、今でも緊張しますし、最短で行かなきゃいけないっていうプレッシャーがあるので。知らない人を後ろに乗せて、話しながら目的地へ向かう。これって、実は簡単ではないんです。タクシードライバーであることも私の武器だし、日々その誇りを持って走るようにしています」 オーディションに落ちても翌日にはケ