「南伸坊の景品交換所ルポ」 白夜書房の人気攻略誌「パチンコ必勝ガイド」誌上で、1989年(平成元年)9月から1992年(平成4年)4月まで連載された企画(全30回)。 エッセイストで漫画家の南伸坊氏が、ガイド誌の末井編集長と共に都内のパチンコ店を訪れ、実際に打って玉を出してから景品交換所(換金所)を取材するという、一風変わったコーナーであった。 パチンコ店の換金所を取材して一体何が楽しいのか、と疑問に思われる方もいるかもしれない。現在の無機質でありきたりな「TUCショップ」などを想像すれば、それも頷ける。 しかし、平成初期の換金所といえば、TUCショップなどという気の利いた施設は存在せず、各ホール毎に独自の特殊景品と換金所が存在した。換金所の大半は、寂しげな裏路地や人気(ひとけ)のないビルなどにあり、古めかしく陰鬱な雰囲気が漂っていた。換金の列に並ぶだけで何となく罪悪感を感じ、また、財布に