初任の学校の5年間。 ボクは「自分のやっていることが正しい」と無邪気に信じ、同僚や管理職から何かを言われても、自分のやりたいように学級で実践し続ける教員だった。自分の学級さえよければそれでよかった。自分さえよければそれでよかった。当然職場では浮いていた。 普通は職場で浮くとつらい。 しかし、「学校外の学習サークル」という居場所があったのでボクはわりと平気だった。 そこで勤務校を批判していればよかった。 20代中頃。 初めて異動した学校にSさんという実践家がいた。当時50歳ぐらいで研究主任だった。 当時ボクは教員6年目。実践がおもしろくなってきた頃で、学級経営や授業づくりに夢中になっていた。学外の学習サークルに参加して資料発表することも増えていて、明らかにボクは天狗になっていた。自分はこの職場の中でいちばん勉強している。外にも学びに行っている。本も読んでいる。にもかかわらず同僚たちは学びにも