編集部から:本連載では、IT業界にさまざまな形で携わる魅力的な人物を1人ずつ取り上げ、本人の口から直接語られたいままでのターニングポイントを何回かに分けて紹介していく。前回までは、セールスフォース・ドットコムの宇陀氏を取り上げている。今回、初めて読む方は、ぜひ最初から読み直してほしい。 小学生だった宇陀氏の愛読書の1つに、手塚治虫が書いた漫画『火の鳥』があったという。 「あれはやっぱり名作だよね! 今でも大事にとってあって、自分の子どもが小さい時に読ませたりしたし、今でもたまに読んだりします」 漫画史に残る大傑作と呼ばれている作品だけに、読者の方々にも読んだことがある方が多いだろう。古代から未来までのさまざまな時間、そして地球から宇宙に至るまでのさまざまな空間を行ったり来たりしながら、宗教的とも哲学的ともいえる壮大なテーマが描かれる。小学生のころの宇陀氏は、この作品を全巻そろえて、何度も読