大地震から2週間以上が経った。 東京では依然として時々余震があり、原発の状況はなんだかもうワケがわからず、水道水から規制値を上回る放射性物質が検出されればスーパーからはあっという間に水が消え、計画停電の情報も混乱し、いろんな情報が飛び交う中で何を信じていいのかさっぱりわからず、シーベルトとかベクレルとかの新しい言葉についてみんな学習しているっぽいのに理系の話になるとたちまち睡魔が襲ってくる私はちっとも覚えられず、なんだか生きてるだけで神経をすり減らされる毎日だ。 そんな中、「被災地の方へのメッセージ」という原稿依頼なども来ているものの、もう東京で直接的な被害に遭ってもいない私が何を言えばいいのかわからず、何を書いたところで安全圏からの空疎な言葉になってしまいそうで、なかなか進まないでいる。 ただ、「身近な人の死」という出来事そのものがもうとてつもない「非日常」なのに、被災地の人々は目の前の