松本清張(1909~92)の代表的なノンフィクション「日本の黒い霧」の記述を巡り、登場人物の遺族から抗議を受け、出版元の文芸春秋は、清張の説を事実上修正する文を注釈として文庫の末尾に付けることを決めた。出版社としては異例の対応だ。 問題になったのは「革命を売る男・伊藤律」の章。元共産党幹部の伊藤律(1913~89)が「当局に情報を提供したことは事実であると見ていい」などとして、伊藤を特高警察や連合国軍総司令部(GHQ)のスパイとして描いた。伊藤の遺族は「根拠がない」として出版取りやめを求めたが、「問題点を指摘する注釈が付くなら、誤りが認められたことになる」と文春の提案を受け入れた。早ければ来月にも3ページ分の注釈付きの文庫が出るという。 発表された60年当時は資料が限られ、伊藤は中国で幽閉中で証言を得られなかった。伊藤の帰国は80年。その後本人の証言をまとめた「伊藤律回想録」(文芸春秋)な
将棋の永世名人の資格を持つ谷川浩司九段(51)が、棋界最高峰のリーグ戦「A級順位戦」から陥落することが11日未明、決まった。19歳のリーグ入りから始まった連続在位記録は故・大山康晴十五世名人の44期に次ぐ史上2位の32期で途絶え、「光速流」の異名で一時代を築いた名棋士が、ひとまず大舞台から退場する。 この日、前期戦績に基づく順位5位の屋敷伸之九段が勝って3勝4敗になり、すでに1勝6敗の8位谷川は残り2戦を連勝しても下位2人に入ることが決まり、B級1組への降級が確定した。大山十五世名人は「A級から陥落したら引退する」と公言し、A級在籍のまま死去したが、谷川は現役続行を表明している。 将棋界は名人を頂点に、上位からA級(10人)、B級1組(13人)、B級2組(25人)、C級1組(34人)、C級2組(46人)というピラミッド型の構図がある。A級は全棋士がめざす一流棋士の証しだ。 14歳、中学2年
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