ブックマーク / www.seikyusha.co.jp (8)

  • こんにちは、久禮書店です 第4回 神楽坂モノガタリ、いよいよ開店 | 青弓社

    久禮亮太 (久禮書店〈KUREBOOKS〉店主。あゆみBOOKS小石川店の元・店長) はじめに こんにちは、久禮書店です。 前回の記事からご無沙汰していたこの4カ月の間にも、多くの出来事がありました。新刊書店カフェのマルベリーフィールドでの朗読事会、新しいブックカフェの立ち上げ、書店員勉強会の講師、異業種の社内研修講師など、初めて体験することばかりでした。やってみてわかったのは、どの仕事も、これまで取り組んできた書店業務が発展したもの、あるいは当はやらなければいけなかったのにできていなかった屋の仕事そのものだったということです。新刊書店の現場にいるみなさんにも、参考にしていただけることがきっとあると思います。 ブックカフェを立ち上げる 今回はまず、新しいブックカフェの立ち上げについてお話しします。 このブックカフェは、名前を 「のにほひのしない屋 神楽坂モノガタリ」 といって

    こんにちは、久禮書店です 第4回 神楽坂モノガタリ、いよいよ開店 | 青弓社
  • 第3回 初めての「あちこち書店」、その顛末 | 青弓社

    久禮亮太(久禮書店〈KUREBOOKS〉店主。あゆみBOOKS小石川店の元・店長) こんにちは、久禮書店です。 前回は、フリーランス書店員として受託した仕事について書きました。今回は、私自身が書籍を仕入れて出張販売をした企画についてのお話です。これは、私が思いつきで「あちこち書店」と呼んでいる活動で、カフェや美容院といった他業種の店舗や様々な施設など、書店ではない場所に棚を持ち込んでを売ろうという単純な発想によるものです。 * 5月12日の火曜日、平日1日限りの出店をしました。洋書絵のバーゲン品と和書新の絵を中心にしたラインナップで、什器はりんご木箱を手作業で塗装した簡素なものでした。準備した在庫も売り上げもごくわずかでしたが、学ぶところは多くありました。 場所は、東急目黒線の武蔵小山駅からほど近いキッズ・カフェALL DAY HOMEでした。スキップキッズが首都圏で10店舗運

    第3回 初めての「あちこち書店」、その顛末 | 青弓社
  • 第2回 本を売る〈場〉を考える | 青弓社

    久禮亮太(久禮書店〈KUREBOOKS〉店主。あゆみBOOKS小石川店の元・店長) こんにちは、久禮書店です。 今回は、フリーランスとして初めていただいた仕事についてお話しします。 東京都の昭島市中神町に、マルベリーフィールドというブックカフェがあります。私はこの店の書棚を作るという仕事をいただき、選書・発注から、棚に並べる作業までを任せてもらいました。また現在も継続して、棚のメンテナンスや品揃えの変更をしています。 マルベリーフィールドは、サンドイッチやスープ、ケーキなど、手作りの事にこだわったカフェでありながら、店の半分は新刊書店でもあるという、個性的な店です。JR青梅線の中神駅を出てすぐ、ロータリーに面した便利な立地にあるこの店は、駅前唯一の書店として、近隣のお客様に日常的に利用されています。大手取次会社の取引口座をもっていて、雑誌はもちろん、全ジャンルの新刊配もあります。

    第2回 本を売る〈場〉を考える | 青弓社
  • 第1回 書店を辞めて、遍在する本屋を目指す | 青弓社

    久禮亮太(久禮書店〈KUREBOOKS〉店主。あゆみBOOKS小石川店の元・店長) はじめまして、久禮亮太と申します。今年の1月に、新刊書店のあゆみBOOKS小石川店の店長の職を離れ、「久禮書店」を始めました。 「久禮書店」とは名乗っていますが、まだ店舗はおろか、の在庫も持ってはいません。ネット古書店や、いわゆるアフィリエイトで稼ごうというものでもありません。書店員の仕事の経験や人脈、技能を携えてあちこちへ出向くという、いわばフリーランス書店員を始めることにしたのです。 勝手に始めたこのわけのわからない取り組みに対して興味を示してくださる方々がいて、ありがたいことに、報酬がある仕事をくださる方も現れました。 独立して初めての仕事は、新刊書店でもあるブックカフェで、売り場全体の選書をすることでした。また別の、と雑貨とカフェの店では、ブックフェアの選書に加えて、書籍担当スタッフに書店

  • 第4回 映画にみる「セックス恐怖症」の女子たち | 青弓社

    真魚八重子(映画文筆業。「映画秘宝」「キネマ旬報」「TRASH UP」ほかで執筆多数) 第3回のメンヘル系女子でとりあげた映画『17歳のカルテ』で、境界性人格障害と診断されたウィノナ・ライダーは、症状として「淫乱性」をあげられていた。前回ふれた映画では、それぞれのキャラでやけっぱちな性衝動が目立っていたが、実際のところ、そんな画一的ではなくて、誰しもが当てはまるわけではない。メンヘルでも、リスカする人もいればしない人もいる。同様に、性衝動で同じ傾向が出るものではない。 世間には「性嫌悪症」が激しい人も多い。もちろんセックスへの恐怖が心の病気という意味ではなく、あまりにこじらせて病に発展してしまう場合があるということで、特に映画表現は過剰になるから、レアケースを描くことになる。性嫌悪症自体も色々原因があり、不潔感を覚えるという根源的な感覚だったり、親の潔癖なしつけや、小さい頃不快な経験があっ

  • 第3回 映画に登場するメンヘラ系女子 | 青弓社

    真魚八重子(映画文筆業。「映画秘宝」「キネマ旬報」「TRASH UP」ほかで執筆多数) 誰でも、男女問わず精神的に調子の悪いときはある。仕事がうまくいってなかったり、環境の変化、失恋、家族や友人などの人間関係のこじれ、また体の病気を抱えてしまったりしたら、沈な気分になるのも当然なことだ。逆に、それをなんなくクリアして過ごせるくらい、強靭なメンタリティーをもった人のほうが珍しいだろう。 特に女性だと、PMS(月経前症候群)というのがほんとにめんどっくさいもので、人によって症状の多寡はあるが、神経質な子は生理前になるとなんの意味もなく、不安やパニックに襲われて泣きだしてしまうとか、そういう精神面での影響が大きい。でも、それはあくまでホルモンのいたずらであり、心を病んでいるわけではない。 でもこういった足元をすくわれるような不安が慢性化していて、日常生活や、対人関係で長期にわたって支障をきたし

  • 第2回 映画にみる文化系女子の自意識 | 青弓社

    真魚八重子(映画文筆業。「映画秘宝」「キネマ旬報」「TRASH UP」ほかで執筆多数) 誰でも自意識は大なり小なりあって、自己評価や、他人の目に自分がどう映っているかは気になるものだ。そして、その自意識に溺れて周囲との距離感が冷静につかめなくなったり、他人からの評価とのバランスがうまくつりあわないとき、めんどくさいことになりがちなのが文化系女子だと思う。 クラスや会社の同僚たちが、とても退屈な人間に見える。自分は映画音楽をどんどん開拓して、豊かな感受性を育んでいるのに、書店で山積みになっている自己啓発を読んで「気づき」とか言いだしたり、凡庸な歌詞の日語ラップをカッコイイと思っていたりする周囲の人々。話の合う恋人ができなくて「こういう人たちって合コンでいくらでも相手見つけられるんだよね」と、悔しまぎれに同類な友人と話したことがあった。趣味の分母が大きいから、「ミスチル好きなんですよ

  • 第1回〈女子〉と映画 | 青弓社

    真魚八重子(映画文筆業。「映画秘宝」「キネマ旬報」「TRASH UP」ほかで執筆多数) 「文化系女子」という言葉は業が深い。非常に使い勝手のいい言葉であると同時に、深く考え始めると、なんだかその範囲がぼんやりしてきて(?)となってしまう。でも、なにか絶対的に揺らがない共通の芯があるような、ある種の女性たちを的確に捉えた言葉。もちろん、この言葉を使う人によって定義に微妙な差があるし、少女でもないのに「女子」という呼び方が使われることに、露骨な苛立ちを見せる人も多い。「文化系女子」と呼ばれている女性像へ無性に反発を覚えるかたや、女性のなかでもひとつの言葉で自分の存在をくくられてしまうのが、窮屈でたまらないひともいるだろう。 そもそも「文化系女子」というのはざっくりした総称だ。読書音楽映画、美術など、インドア派な趣味をもつ女性たちを呼んだ表現だが、当たり前だけれど、そのなかには多様性がある

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