福島県会津地方を修学旅行先に選ぶ仙台市立小の数が、東京電力福島第1原発事故前の水準にほぼ回復したことが分かった。会津は定番の修学旅行先だったが事故後に激減した。市教委は「風評が収まりつつある」とみるが、福島県からの避難児童に配慮し旅先を会津に戻さない学校もあり、影響は依然、尾を引く。 仙台市立小が主に修学旅行で訪れる岩手、山形、福島3県の校数の推移はグラフの通り。2010年度は全125校(当時)中、106校が福島県だった。その大半が会津に足を運び、戊辰戦争で戦った白虎隊が最期を遂げた飯盛山などを訪ねた。 原発事故直後の11年度は4校に激減した。市教委によると、一部保護者から「福島に行かせるのは不安」「会津は大丈夫でも途中が危険なのではないか」などの声が上がったことが理由。 その後は徐々に増え続け、17年度は92校まで回復。保護者からの懸念の声はほぼなくなったという。 会津若松観光ビューロー