東日本大震災で甚大な被害を受けた東京電力の「計画停電」で首都圏が14日、大混乱に陥ったことは、「電源喪失」の影響の大きさを改めて突き付けた。東電では、被災した火力発電所の復旧や休眠中の火力発電所の復帰などを急ぐが、長期にわたる停止が不可避な福島第1、第2原子力発電所の能力を補うのは困難だ。柏崎刈羽原発も平成19年の新潟県中越沖地震の被災から立ち直っておらず、本来の能力である6448万キロワットの約3分の2の2千万キロワット(約660万世帯分)の回復のめどが立たない。東電単独で対応できる限界を超える可能性もあり、ライフラインの電力供給は危機的な状況にある。 東電の最大発電能力は、21年度末で6448万キロワットだが、現在は半分以下の3100万キロワットにまで低下。この季節の需要予測の4100万キロワットを1千万キロワットも下回っている。 福島第1(原子炉6基)と第2(同4基)の計約910万キ