遅ればせながら、『世界』に翻訳が掲載された黄章晋氏の「さよなら、イリハム(再見、伊力哈木(鈴木将久訳)」は中国の民族問題を語る上で必読のテキストである。さすがに「この文章を読むために雑誌を買う価値がある」、とまではよう言わんが、少なくとも図書館でこの一文をコピーして読む価値は十分あると思う。 世界 2009年 12月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/11/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見る 何回か取り上げたウイグルオンラインの運営者にして中央民族大教授のイリハム・トフティ氏が拘束された際、黄氏のブログに発表された*1このテキストは、その後多くの中国語サイト・ブログに転載されたが、それはこの文章がウイグル人だけではなく多くの漢族の心をも深く捉えたということを意味している。 ではなぜそれだけ多くの中国人がこの文章
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