今年のMYSCON全体企画でこの作品を取り上げてもらったが、あんまり昔に読んでいてほとんど内容を覚えていない、というのはあんまりなので、それ以来探していたのだけれど、灯台もと暗し、最近引っ越した近所の古本屋さんで見つけた。この作品を最初に読んだのは多分初出の単行本だった筈だが、今回チェックした「東方社」版ではなかった気がする。実はちょっとしたエピソードとして、素天堂はあの島崎博氏と、電話を含めて何度かお話しした機会があったのだが、その最初の時に、好きな作品の一つにこれをあげて思いっきり退かれた記憶があるのだが、それだけ異色作であったことは間違いない。素天堂は横溝作品にあまり思い入れがなく戦後初期の本格もの何冊かを義務で読んだ以外は、戦前の耽美っぽい作品か、「新青年」とそれ以前の例えば「地下鉄サム」のエピソードを一作書いてしまうような、そんな洒落た彼が好みだったので、角川による「重量級」を中
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林米子さんへ。 お手紙ありがとう。十二月二十五日の晩は、かえりにおつれがあったから助かりましたが、本郷の通りで、走っていたバスが急停車したとき、ステップのわきの金棒につかまって立っていたわたしのからだが、ブーンとひとまわりふられて、もし、手がはなれたらそのままふりおとされるところでした。わきにいたちゑ子さんが、「あらあ、おっかなかった」といいました。 あの講演会から病気がわるくなって、いまも床の上です。口述していただいて返事をかきます。あの講演会でもわかるように、この頃だんだんいろいろな作家がファシズムに反対し、日本の独立と平和とを守るためには一致した気持で集りもするようになってきたことは、実にプラスだと思います。東條の家族が、「父は生きたのです」といった十二月二十三日の次の日、わたしたちはA級戦犯容疑者十七名が釈放された記事と写真とをみました。 釈放された人のなかに、安倍源基という名があ
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