2017年は、「Bitcoin」などの仮想通貨を支える基盤技術「ブロックチェーン」を幅広い分野に応用する試みが本格化しそうだ。金融以外の分野で注目できるのが、IoT(インターネット・オブ・シングズ)や物流、サプライチェーン、コンテンツ流通などへの活用である。 社会インフラ全般への浸透を目指すブロックチェーン技術の最新動向を紹介しよう。 デバイスの使用権を取引する ブロックチェーンを社会インフラに幅広く使うプロジェクトは既に始まっている。例えば、米国では米ナスダックが米チェーン(Chain)とブロックチェーン基盤「NASDAQ Linq」を共同で開発。米フィラメントなどの複数のベンチャーがこのNASDAQ Linqを使い、IoT型の太陽光パネルを介して電力を証券化して流通させるプロジェクトなどに取り組んでいる。欧州では構想段階ながら、選挙でのオンライン投票など政治に生かすプロジェクトもあると