【ソウル=上杉洋司】韓国政府は21日、2019年に前政権が、日韓の防衛機密を共有する軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると通告したことについて、撤回すると日本政府に伝えた。北朝鮮の核・ミサイルの脅威に備えた日韓の安全保障協力が正常化に向かうことになる。 【図解】ミサイル探知情報、日韓が即時共有を検討 尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は21日の国務会議で「韓米日と韓日の軍事情報協力の強化につながる」とGSOMIAの重要性を強調した。尹氏は16日の日韓首脳会談でGSOMIAを「完全正常化する」と表明していた。 GSOMIAは16年11月、保守の朴槿恵(パククネ)政権下で締結された。左派の文在寅(ムンジェイン)前政権が19年8月、日本による対韓輸出管理の厳格化措置を理由に一方的に破棄を通告した。失効直前の同11月に通告の「効力停止」を表明したが、文政権は「いつでも破棄できる」との立場を示