「納豆ダイエット」で実験データ捏造が明らかになった関西テレビ放送の情報番組「発掘!あるある大事典Ⅱ」だが、次々と新たな捏造疑惑が浮上し、「捏造」の指摘はとどまりそうにない。そうしたなか、研究者も「他の番組も同じくらいひどい」と指摘しており、他の健康娯楽番組までが疑惑の目で見られるのは必至だ。 レタス、みそ汁、レモン、あずきと捏造疑惑 「あるある」で「納豆」の次に浮上したのが、「レタス」、「みそ汁」、「レモン」、「あずき」、「わさび」、…などなどの実験データの捏造疑惑だ。 06年1月放送の「レモンでダイエット」では、コメントした大学教授が「実験に関与していない」「ダイエット効果があるとは言っていない」などと証言し、レモン汁でダイエット効果があるとする番組内容を否定。 06年3月放送の「わさびで若返る」では、被験者にわさびを食べさせると脳が活性化し、落ちてくる物差を捉まえる反応が良くなったとさ
〈裏切りの演出:下〉繰り返される捏造 社長は2度辞めた 2007年01月30日00時11分 関西テレビ制作の「発掘!あるある大事典2」を1月7日、自宅で見ていた昭和女子大学の中津川研一教授(食品栄養)は、画面に自らの姿が映し出されたとき、違和感を覚えた。納豆に含まれるイソフラボンについて答えただけだったのに、「DHEAというホルモンにダイエット効果がある」という米国の研究者の説をサポートしているように編集されていたからだ。取材スタッフから番組全体をどうまとめるのか説明はなかった。 関西テレビの会見後、中津川教授は同社に抗議し、「捏造(ねつぞう)データの裏付けに自分の話が利用され驚いている」とコメントした。 「あるある」の制作は、「日本テレワーク」(東京)が請け負っていた。同社は、フジテレビのディレクターらが独立し、76年設立。フジテレビ別館にあり、従業員約100人の業界大手だ。「料理の鉄人
被験者全員に効果 「信頼性 逆にない」 フジテレビ系「発掘!あるある大事典2」の捏造が次々と明らかになっている。背景に何があるのか。テレビにはんらんする「食」を通した健康、ダイエット情報の危うさを検証し、捏造の病巣にメスを入れる。 ◇ 「こんな絵(映像)じゃ意味がない」 「体をひねる運動にして、それに合わせたコメントをとれ!」 関西テレビ制作の「発掘!あるある大事典」の第1シリーズに携わったスタッフの一人は、「体脂肪を燃焼させる体操」の実験映像を関係者で試写した際、制作の主導権を握る日本テレワーク(本社・東京)のプロデューサーや構成作家たちから、こう命じられた。6年前のことだ。 「血液浄化作用がある」という食品を取り上げた時には、被験者8人すべてに改善効果が表れた。本来なら歓迎すべき結果だが、「効果が出ない被験者がいないと、逆に信頼性がない」と、ディレクターは頭を抱えたという。結局、故意
〈裏切りの演出:中〉「結果」と納期、モラルかすむ孫請け 2007年01月29日10時47分 「発掘!あるある大事典2」の放送打ち切り発表から一夜明けた24日、捏造(ねつぞう)が発覚した納豆ダイエットの回に携わった制作会社「アジト」の事務所では、若い従業員数人が黙々と資料整理をしていた。 制作会社「アジト」が7階に入る雑居ビル=24日、東京都品川区で 東京・五反田の風俗店が立ち並ぶ繁華街の雑居ビルの7階。社長は1週間以上姿を見せていないといい、従業員らは「取材に対応できる者はおりません」と繰り返した。 「あるある」は関西テレビから制作会社「日本テレワーク」(東京)に事実上丸投げされ、さらに大半がアジトのような複数の会社に外注されていた。アジトを含めた9班が順番に作り、制作期間は通常約2カ月間。テレワークによると、問題になった納豆ダイエットの回は、昨年10月20日ごろに最初の打ち合わせをした後
〈裏切りの演出:上〉「あるある」事件、健康志向の果て 2007年01月28日14時43分 関西テレビは23日夕、「発掘!あるある大事典2」について「放送を打ち切る」と、書面で報道各社に伝えた。キー局フジテレビの日枝久会長はこの日午前、都内の自宅前で「私もジャーナリストの経験があるが、間違ったというならまだしも、あれは考えられない」と憤りを隠さなかった。 品切れ騒動が収まり、スーパーには普段通り納豆が並んでいた=23日午後、大阪市内で 「食べてヤセる!!!食材Xの新事実」。番組が納豆を特集したのは今月7日だった。当日の視聴率は関東地区14.5%、関西地区17.4%。名古屋地区19.0%。数々のブームを生んだ人気番組だが、翌日以降の騒動は空前だった。 堺市の会社員の女性(44)は番組を見た後、スーパーで納豆15パックを一気に買い込んだ。 ダイエットへの願望は強い。納豆は毎朝1パック食べていたが
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