『スラムダンク』に恋愛の要素は少ない。「桜木→晴子」、「宮城→彩子」の片思いが戯画的に描かれるだけだ。なぜか? スラムダンクの男たちは、「女」ではなく「バスケ」に恋をしているからである。そして物語冒頭の桜木花道だけが、「バスケ」ではなく「女」に恋をしている。 この記事は、「スラムダンクの真のヒロインは赤木晴子ではなくバスケである」というムチャな理屈をゴリゴリと押し進めていくためのものである。この作品は、主人公である桜木の気持ちが「晴子」から「バスケ」へと移る過程を描く「異色の恋愛マンガ」として読むことができるのである。 流川はバスケとの熱愛を続ける男である 基本的なことを確認しておきたい。物語の主人公である桜木花道は高校一年生。万年フラれ男の異名をもつ。そんな桜木が赤木晴子という女に出会い、ひとめぼれする。晴子はバスケ部員を探しているという。桜木は「晴子さんに好かれたい」という一心で、バス
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