“悪くない。この感じ。 いまこの歳になったからこそ、ラブソングが歌える” 国も時代も次元も、あらゆる枠組みを越えた異次元の音楽を作り続ける小山田圭吾さん。6月28日にリリースされる11年ぶりの オリジナルアルバム『Mellow Waves』は、メロウなラブソングがちりばめられた大傑作。歌うことから距離を置いていた彼が、 なぜいま「ラブソング」を「歌う」のか。彼の音楽について小西康陽さん、ショーン・レノンさんもエッセイを寄稿してくれました。 彼のオフィスを訪ねた日の午後。シングル曲「あなたがいるなら」のミュージックビデオが公開になった。さっそくノートパソコンを開きサイトをのぞく。映像作家・辻川幸一郎によるシュールレアリスム絵画のような不思議な映像に乗って、メロウなラブソングが流れる。すると10分も経たないうちに、どんどんとコメントがアップされていく。そのほとんどが海外からのアクセスだ。前作『