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ブックマーク / note.com/shinshinohara (2)

  • 体験欠乏症|shinshinohara

    お金もらうわけにいかないし、晩飯だけべさせて」という約束で家庭教師をしていたことがある。指導することになったその子の状況について、家族全員に説明していたところ、その子の妹が不思議そうに「なんで文章みたいに話せるの?」と聞いてきた。 その家族の会話は、ほとんど単語で終わっていた。「ねえ、○○は?」「おい、△△しろ」その場の状況から察することができるから、単語で事足りる生活をしていた。状況から察する能力があるのだから、頭は悪くない。ただし、言葉を鍛えられる環境にはなかった。 もちろん家族の誰も、を読む習慣がなかった。「文章」と出会うのは、学校の教科書くらい。そんな生活環境の中で、私のように「文章」のように論理を組み立ててしゃべる人と出会って、その妹は驚いたようだ。 そのような生活環境で言葉を鍛えることができるかというと、難しい。言葉を鍛えなければ、学校の勉強についていくのも難しくなる。何

    体験欠乏症|shinshinohara
  • 「問いかけ」、「能動性が出現した奇跡に驚く」|shinshinohara

    私が「驚く」ようになったのは、ある学生との出会いがきっかけだった。その学生はすでに2回も卒業の機会を逃していた。卒論の時期になると大学に来なくなるから。 その学生は、何を問いかけても気のない返事。「はあ」「わかりません」意欲や能動性というものが一切欠如していた。 それまでの指導教官によると、あまりにも無気力なので仕方なく、あれをやれ、これをやれと指示を出すのだけど指示以下のことしかできず、しかも来なくなるのでお手上げだったという。私は、能動性、意欲を取り戻さないと話にならないと思い、まずはそれらを取り戻すことから始めることにした。 とある実験結果を示し、「これ、何か気づいたことある?」と尋ねた。「わかりません」という無気力な返事。しかしそれは織り込み済みなので「うん、僕もわからない。何しろ僕も初めて目にする結果だから。分からない者同士、気づいたことをともかく列挙してみよう。ここはどうなって

    「問いかけ」、「能動性が出現した奇跡に驚く」|shinshinohara
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