“150キロ超”投手がアマで急増? 速球派幻想に苦しむ若手投手たち。 氏原英明 = 文 text by Hideaki Ujihara photograph by Toshiya Kondo 大学卒業後、ドラフト上位で入団した選手たちの伸び悩みが気がかりである。特に気になるのは、アマチュア時代、ストレートの最速が「150キロ以上」と騒がれた投手たちだ。 ソフトバンク・大隣、巨人・金刃、楽天・長谷部、ヤクルト・加藤……。 アマチュア時代、彼らはみなプロ入り後の活躍を期待させる選手だった。しかし、大学時代に150キロ台のストレートを計測したことで、今ではその数字を意識しすぎるあまり、本来のピッチングスタイルを見失っているように感じている。プロ入り後、彼らが伸び悩む要因の一つにこの「球速」という問題があるのではないかと思う。球場のスピードガンに癖があり正確な球速測定は難しい。 数年前