帝国データバンクが10月17日に発表した出版業界の決算調査によると、大手出版社の2012年度売上高は、10社中7社が減収だった。出版取次や書店でも減収傾向に歯止めがかかっておらず、同社は、「中小出版社を中心に、事業継続を断念するケースが今後も増加していく」とみている。 出版社の売上高トップは集英社(1261億円)だが前期比では4.4%減。このほか、講談社(2位)、小学館(3位)、角川書店(4位)、日経BP(5位)、宝島社(6位)、東京書籍(8位)が減収で、講談社と小学館、日経BPの減収は2期連続だ。 書籍は売れる本と売れない本が2極化しており、雑誌は週刊誌・月刊誌が長期低迷しているため、販売減に歯止めがかかっていないという。文藝春秋(7位)、光文社(9位)、ぎょうせい(10位)は増収だった。 損益は上位10社すべてが黒字で、うち9社が2期連続黒字。ただ、社有不動産の売却や赤字部門の縮小・撤