徳島県内で死者・行方不明者202人を出した昭和南海地震(1946年)など過去の大地震にちなんだ石碑の拓本を集めた「地震津波記念碑拓本展」が徳島市のヨンデンプラザ徳島で開かれている。吉野川市鴨島町上浦、農業中川健次さん(69)が東日本大震災の発生を受け、県民に防災意識を高めてもらおうと企画。「とにかく逃げろ」。石碑には、同じ失敗を繰り返さないでほしいという後世への強い願いが込められている。 展示しているのは松茂町から海陽町に至る県内沿岸部に建てられた石碑21基と高知、大阪、和歌山、三重の1府3県にある21基の計42基の拓本。石碑の現状が分かるよう写真も添えている。 県職員として防災行政に30年以上携わった中川さんは、昭和南海地震50周年を機に96年に初めて拓本展を開催。東日本大震災での津波の映像に衝撃を受け「今こそ過去に学ぶべきだ」と15年ぶりの開催を決めた。 石碑はいずれも南海道沖を