印刷 フタトゲバエの標本。背中から2本のトゲが出ているのが特徴だ=三枝豊平さん提供フタトゲバエを発見した九州大学名誉教授の三枝豊平さん=福岡市中央区 シカなど大型動物の死体の肉を好んで食べる新種のハエが、熊本、宮崎県境の山の中で見つかった。発見したのは九州大学名誉教授の昆虫学者、三枝豊平(さいぐさ・とよへい)さん(74)のチームで、年内にも学術雑誌で発表する。 見つかったのは、死んだ大型動物の骨髄を食べる「チーズバエ科」に属するハエ。胴体の背中からトゲが2本出ているのが特徴で、三枝さんは「フタトゲバエ」と名づけた。体長4〜7ミリで、よく見かけるイエバエなどよりも細長い。 背中からトゲが出ている同じ仲間のハエはヨーロッパで2種類、中東とシベリアで各1種類見つかっているが、これまで国内での発見例はなかった。 2004年2月、三枝さんの研究チームが宮崎県小林市の山中で偶然に採集した。見慣