自分が未だ小学一年生だった頃の時分、近所になんとかのおばちゃんと呼んでいた僕にとても良くしてくれた貴婦人があった。何がキッカケかは覚えてもいないが、当時の僕にとってそのなんとかのおばちゃんの家に遊びに行くのはとても自然なことで、行くとなんとかのおばちゃんの家にはおもちゃがたくさんあって、好きに遊んでいいとおばちゃんに言われたし、だから好きに遊んでいた。もう必要ないから貰ってくれて良いと言われ、お中元お歳暮で送るような菓子を詰める缶箱にいっぱいのキン肉マン消しゴムSDガンダム消しゴムとか、缶箱いっぱいのビックリマンシールとかをもらったりもした。どちらも僕と同級生との間ではそんなに流行っていた気もしないので、僕はそれを友達に自慢することもなく、一人で、家で、大切に遊んでいた。僕より少しかよっぽどか上の年齢の子供のブームだったのだろうと思う。今になって思えば、なんとかのおばちゃんは、子供が大学に
![「私たちは複雑さに耐えて生きていかなければならない」 - ←ズイショ→](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/95fa265c7e26de1aaa9ee2fc380f7597cca57765/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fz%2Fzuiji_zuisho%2F20160919%2F20160919000139.gif)