大学生活の多くをコロナ禍で過ごした世代の就職活動が進んでいる。文筆家の御田寺圭さんは「活動的な若者はさらに活動的に、無気力な若者はさらに無気力にと、学生の二極化が進んでいる。背景にはこの3年間で『ただしさ』が反転したことがある」という――。 「コロナ直撃世代」の若者たちが社会に出ていく ご存じのとおり、新型コロナウイルスは今年5月から5類に移行した。それをひとつの区切りとして、世の中もこれまで感染対策の名目で行っていた各種制限を大幅に緩和もしくは解除し、2020年以前の姿を急速に取り戻している。「コロナ禍」と呼ばれた時代の終焉しゅうえんである。 それは大学も例外ではなく、これまで学内外での活動に一定の制限が課せられていた学生たちにも、ようやく「かつての日々」が戻ってきた。しかしながら、コロナによって失われた3年の影響は甚大で、2020年以降に大学に入学した学生のなかには、サークル活動に十分
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