京都府綾部市が、公募中の嘱託職員の採用について、公開した募集要項に記載がないにもかかわらず、市の委託業者が運営する養成講座の受講を実質的な条件としていることが27日、分かった。市は「人件費として国の交付税を得る制度を活用するため条件を書けなかった」と釈明するが、専門家は「公平性の原則から問題」と指摘する。 嘱託職員は、市が新年度から導入を目指す看護師「コミュニティナース」。同市の農村部2地区で、地域住民の健康支援を行う。定住促進策を進める市の新年度の目玉事業の一つで、15~28日の期間で市のホームページなどを通じ、看護師資格のある20~49歳を募集している。 市によると、東京の企画会社が育成するコミュニティナースを受け入れるとして、本年度に東京などで実施する養成講座の運営費の一部を委託料として企画会社に支払った。導入に際しては、看護師報酬の財源として総務省の「地域おこし協力隊」制度の活