県民が推薦する本とそのコメントから、最も読みたくなった作品を選ぶ「神奈川本大賞」(同実行委員会主催)の第1回受賞作が13日、決まった。グランプリには、川崎市の会社員、家貞さん(29=ペンネーム)が薦める「異邦の騎士」(島田荘司著・講談社文庫)が選ばれた。 この日、横浜市中区の神奈川近代文学館で行われた授賞式で、家貞さんは「中学3年生の時に初めて読んで以来、一番好きな本が賞をもらえるのはうれしい」と話した。家貞さんには盾と著者のサイン入り本などが贈られた。 同賞は県内の書店員有志らが創設。読んでほしい本とその本への思いを募り、468点の応募から選考委員が10作に絞った。投票には3541票が寄せられ、「異邦の騎士」が最多の600票を集めた。 「異邦の騎士」は、記憶を喪失した男が日記から衝撃の事実を知るミステリー。元住吉(川崎市)が主な舞台として登場する。家貞さんは「主人公と自分が重なる。