夫婦間のセックスレスは当たり前、恋人のいる若者は減少し、童貞率は上昇中——。そんな日本人のセックス離れの背景を真摯に大胆に語り合ったのが5月12日発売されたばかりの『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』です。一部抜粋し、急変する「日本人の性意識」を考えます。 自分の中の暴力性を嫌悪する男たち 湯山 カンパニー松尾監督の『劇場版 テレクラキャノンボール 2013』は口コミで人気を博して、どんどん広がりましたが、中には嫌悪感を持つ男性がけっこういたことも興味深い。私の周囲でもいた。暴力や女性を貶おとしめることに快感回路を使うことに抵抗や罪悪感がある人たち。そういう人たちが「もう、セックスはいいよ」と言ってる気もするんです。自分の興奮材料が、女性蔑視だと気がついて、そこに自己嫌悪してるというか。 二村 僕は「テレキャノ」を劇場で見て、AVとしても映画としても「どう考えても傑作だ」と思い