私たちには、時として、順風満帆だった人生が、突然の事故や病気で一変してしまうことがあります。香川県出身の斎藤和宏さん(富山県・39)も、そんな一人でした。18歳の時、バイク事故に遭い、左の手足が不自由になってしまったのです。現在も、バイク事故の後遺症による痛みが続く斎藤さん。しかし、そんなハンディキャップを感じさせないほどイキイキと、映像制作の仕事に取り組んでいます。その生きる力はどこからくるのか、インタビューしました。 バイクに興じ、青春を謳歌 ――斎藤さんが、アーティストを志したのは、いつ頃からですか。 幼い頃から、絵を描いたり、物を作るのが大好きでした。それで、岡山県の芸術大学に進みました。絵画や彫刻、映像制作を学び、将来は、アーティストになりたいと思っていました。 学生時代は、芸術だけでなく、スポーツをしたり、友人と遊んだり。彼女もできて、「次はあれして」「これして」……と、楽しい