(英エコノミスト誌 2013年4月20日号) フランス大統領を最も脅かしているのは、政治スキャンダルではなく経済の弱さだ。 フランソワ・オランド大統領は支持率が急落し、窮地に立たされている〔AFPBB News〕 今年3月、フランソワ・オランド大統領に予算担当相の辞任という犠牲を払わせた脱税事件で、大統領にとってプラスになるものを見つけるのは難しい。 脱税防止の仕事を担っていたジェローム・カユザック氏は、スイスの隠し銀行口座について議会に嘘をついた後で予算担当相を辞任。厳格な透明性に向けた新たな機運をもたらした。 だが、少なくとも今回の出来事の1つの副作用は、厄介な経済状態から注意をそらすことだった。 国際通貨基金(IMF)は4月16日、フランスが2013年に景気後退に陥り、スペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガルの仲間入りをするとの見通しを示し、厳しい現状を思い出させた。 打ちのめされる