建設現場に運ばれた生コンクリートの一部が使われずに廃棄されている。合計すると、東京ドーム2~4個分に相当するコンクリートが無駄になっている。 東京地区生コンクリート協同組合(東京・中央)によると、協組の所属企業の生コン総出荷量に対して、余る割合は10年以上前から 3%前後で改善されていない。 なぜ減らないのか。打設数量よりも余分に発注することが習慣化しているためとみられる。発注側の建設会社にとって、生コンの不足で打設を中断してコンクリート構造物の品質を低下させることは避けたい。 中には、打設数量を高精度で算出するアプリケーションなどの開発を進める建設会社が出てきた。ただ、そういった動きはまだ一握り。余った生コンの最終的な処理は、暗黙の了解によって生コン会社がほぼ請け負っているため、多くの建設会社は余った生コンについて無関心だ。 しかし、そうも言っていられない事件が起こった。2022年2月に
