先日、たまたま店に入荷したこちらの本の中に、谷貞志先生による「刹那滅の哲学−瞬間的存在と連続−」というのを見つけました。たまたま開いて読んでみたのですが、ついつい引き込まれて店番しながら読んでしまう…。 刹那滅とは、文字通り、瞬間的に存在がなくなってしまうこと。絶対的な今以外には、なにも存在しない。その「今」に後続しているように見える、「私」とか「世界」というのは、概念によって構想された虚構なもの、というわけです。 したがって、「私」というのが持続して、その行きつく果てに死を迎え、「私」が消滅するというのもあり得ず、「私」はすでに死んでいることになるわけですね!刹那滅によれば、われら凡夫が死に対して抱く憂い、恐れというのも、もともと存在しないものに対する苦悩となってしまうようです。うーん。すばらしい論理だ! 「私」というのの同一性がまずあって、成長や老いという外見上の性質だけが変化していく
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