「口が減らぬ」は、口達者で理屈を並べて言い返したり、勝手なことを遠慮なくしゃべったりするさま。私は、同性よりも異性との会話でこのケースによくなる。お笑いの感覚なので、言い合ったあとはスッキリ感がある。「口ずさむ」ような会話が楽しめればいいと思う。 「言わぬが花」なら、はっきり口に出して言わなくても、おもしろみや味わいがあってよい。「口達者」ではなく「口にチャック」もできれば、粋な会話が楽しめそうだ。 「口がきれい」という言葉は、ふたとおりの意味があるとか。口先だけでりっぱなことや、きれいごとを言うさま。もうひとつが、食べ物にいやしくないさま、である。 後者の意味で、私は口がきれいと言われたことがある。人前で食べる姿を晒したくないため、執着がないフリをする。その分、お酒に意地汚いという自覚があるから、「口が卑しい」という言葉が当てはまる。 バブル期のグルメブームには「口が奢っている」人が多か