押す?
俺は、爺さんと親父と2人の車いすを押してきた人間として、映画館の対応で炎上している今の騒動を複雑な気持ちで見ている。 少し愚痴を書き込みたい。 単純な話として、もし自分の働いているところにああいう車いすユーザーが来たら、表面的な対応は別としても内心では腹が立つ。これはもうしょうがない。 クソみたいなクレーマーは多いし、ちょっとこっちが仏心を出すとそこにつけこむクソ客も多い。 とりあえず言ってみて通ればめっけもん、一度通ればそっからはソコを最低ラインとしてさらに言う、対応できなきゃ文句を言う。対応する側としてはクソ客以外の何物でもない。 ただ、そういう対応する側からすると速やかにおかえり願えないかなと思うようなゴリゴリ押してくる車いすユーザーが先陣を切ってくれなければ、変わらなかっただろうな、とも思う自分が居る。 爺さんの時は、俺も車いすを押したが、主に調べたのは親父やおふくろだった。 何を
闇の中をどこまで高く (海外文学セレクション) 作者:セコイア・ナガマツ東京創元社Amazonこの『闇の中をどこまで高く』は、アーシュラ・K・ル=グイン賞特別賞受賞作にして1982年生まれのアメリカ作家セコイア・ナガマツによる第一長篇だ。 北極病と呼ばれる感染症が世界にまん延し、重い空気が漂う未来の社会を、連作短篇のように断片的な人々のストーリーで描き出していく。いわゆるパンデミックSFに分類できるが、そこから安楽死をめぐる議論や気候変動対策、臓器移植用に育てられた豚への倫理的な問題など多様なテーマに繋がっていき、それぞれテイストの異なる話をうまくまとめあげている。先日紹介した同じく東京創元社のラヴィ・ティドハー『ロボットの夢の都市』と並んで、3月にしてすでに今年ベスト級の海外SFだ。 著者はルーツを日本に持つ作家で、2年間新潟にいたこともあるという。そのため、本作には日本が舞台になる話や
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