1. 初回はRFPが雑ぱくだったため,要件定義の段階でつまずく 2. 2回目は開発委託先やシステム・アーキテクチャの選定を誤る 3. 3回目は例外処理を網羅した業務定義書を作成し,構築に成功 リクルートの子会社で,書籍出版やアニメーション制作などを手掛けるメディアファクトリーは2008年1月,印税などの管理システム「RASかる」をカットオーバーさせた。それ以前にシステム構築を2回試みたが,初回は要件定義の段階で,2回目は実装段階で,プロジェクトが頓挫した。RFP(提案依頼書)が雑ぱくだったり,開発委託先やシステム・アーキテクチャの選定を誤ったりしたことが原因である。3回目の挑戦でも,思わぬ問題が生じたが,プロジェクト・チームの工夫で乗り切り,成功に結び付けた。 構築したRASかるは,著者や装丁家,出資者など出版物ごとの権利者との契約内容管理,ライセンス収入管理,印税計算,分配金計算といった