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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (6)

  • ミネルヴァ・モデルと日本サブカルチャーの一面

    テイラー・コウェンの「ミネルヴァ・モデル」という見解がある。これはヘーゲルの「ミネルヴァの梟は黄昏に飛ぶ」に由来する。簡単にいうと文化の盛衰をみる見解。例えば大きな文化と小さな文化が接触する(大小はとりあえず経済規模で測る)。するとこの「国際貿易」は当初、文化の一時的な繁栄を生む。 ところが繁栄の中にすでに衰退の芽が宿る。「国際貿易」以前に存在した小さな文化のもった独自性、エートスは次第に、大きな文化に気に入られるようなものに「堕落」し「金銭化」されていく。しかしコウェンはこの過程を否定的なものとしてはみない 文化間の接触と、一時的な反映、長期的な小さい文化の衰退(=大きな文化への吸収過程)といったダイナミズムこそ、既存の多くの文化を生み出した過程そのものであり、それを否定するのは間違いだ、という見解だ。 いま書いたコウェンの「ミネルヴァモデル」を例えば日的なロリコン文化と、海外の嗜好・

    ミネルヴァ・モデルと日本サブカルチャーの一面
    koutaro2000
    koutaro2000 2011/02/18
    文化間の接触と、一時的な反映、長期的な小さい文化の衰退(=大きな文化への吸収過程)といったダイナミズムこそ、既存の多くの文化を生み出した過程そのものであり、それを否定するのは間違いだ
  • イワタ流景気動向指数の見方 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    岩田先生の『景気ってなんだろうか』(ちくまプライマリー新書)より。 内閣府がホームページ上で公表しているコンポジット・インデックス(CI)という景気動向指数があります(ここhttp://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/1007ci.xls)。このCIには景気の動きに先行すると考えられる先行系列、景気の動きと一致する一致系列、さらに景気の動きに遅れて反応する遅行系列があります。 CIは景気の強弱を定量的に計測しようというもので、いわば景気の勢い(景気拡張や景気後退の度合い)を伝えるものです。例えば今後、世界不況がどのくらい日経済を悪化させるのか、その度合いを予測するのに使えるものでしょう。 岩田先生は、上記新刊の中で、「イワタ流景気動向指数の見方」を披露されていて、このCIの先行系列の6ヶ月前・対比年率を景気予測で重視しているといいます。 これはクレディ・スイス

    イワタ流景気動向指数の見方 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • 内部留保で一時雇用も、失業保険で対応でも同じではないの? - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    年末の討論番組に出てとりあえず切り返しておいた、企業の内部留保を使って企業は社会的責任を果たして自主的に非正規労働者の雇用を維持しろ、という話。 ちょっ試しに考えてみたんだけれども(モデルが好きな人はクルーグマンの流動性の罠モデルでいいと思う)、この種の内部留保を活用した一時的な所得再配分は、どっかに課税してそれで失業保険を充実させて非正規雇用労働者の解雇に対応するのと、ほとんど同じじゃないのかな? もし内部留保の自発的活用(ただし企業が社会的責任果たさないという社会からのプレッシャー前提)と失業保険の充実とが、一時的な所得再配分の点で同じだとしたら、前者の(あまりあてにならない)自主性に期待するよりも、失業保険の充実に走ったほうが望ましいように思える。一時的な直接雇用*1で対応してももちろん同じ。あと解雇された非正規雇用の人たちに現金をばら撒いても同じ*2。 ただ注意すべきは、クルーグマ

    内部留保で一時雇用も、失業保険で対応でも同じではないの? - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • 2008-03-31 - Economics Lovers Live

    三輪先生の、出撃ほぼ完了。 計画的戦争準備・軍需動員・経済統制 − 続「政府の能力」 作者: 三輪芳朗出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2008/04/02メディア: ハードカバー クリック: 5回この商品を含むブログ (5件) を見る 明日から新年度。社会人は今日からでしょうか? アクセス数が昨日の夜から激減しているので新年度開始でさすがにネットでブログ遊覧というわけではないのでしょう。僕も明日から大学ですので、皆さんの新しい船出(船出しない人も)の無事を祈ります。 ところで新学期そうそうからネットで経済問題を中心に「だまされない」ための基書を以下のご案内。 まず原論はこの6冊でしょう。 1 飯田泰之『ダメな議論』 いま話題の毒餃子問題から財政赤字、年金問題など、ネットで流布する謬説にだまされない基的なリテラシー(この言葉僕は嫌いw でも学生の皆さんは馴れてるので使用)を提供する

    2008-03-31 - Economics Lovers Live
  • アメリカとは違う経済モデルは可能か?

    http://www.mof.go.jp/oshirase.htm うはぁ! ネットイナゴ(オレ田中も含む)の殺到の前にもろくも崩れたか 笑。せっかく借金時計の馬鹿らしさを題材に何か書く予定でしたが、僕はいまADSL回線が故障でみれないので、電話回線だと重くて重くてたどり着けませんでした。ちらっとでもみたかったなあ。 しかし財務省。安倍政権の窮地につけこんであこぎなプロパガンダをしますね。 著名な経済学者オリビィエ・ブランシャールがヨーロッパ型経済モデルについて簡潔な論説を書いていました。ヨーロッパ型の経済モデルの特徴は、経済的効率性と寛容な社会保険制度を完備していることです。いまある経済モデル(一番近いのはオランダ経済)の特徴を取り入れながらも、ブランシャールの理想形態といえるものになっています。 その全体構想は、1)競争的な財市場、2)労働市場における保険制度、3)積極的なマクロ経済政

    アメリカとは違う経済モデルは可能か?
  • 小宮隆太郎の60年代後半スウェーデン経済論

    若き小宮氏がヨーロッパの経済調査でスウェーデン、西ドイツなどを訪問したときの感想をまとめた『ヨーロッパ経済の旅』(1968、中公新書)より、スウェーデン経済に関する評価を以下に抜粋。なお小宮氏の現在流布している「小さな政府」論や「市場主義」への違和感や批判が関連すると思われるが、これについては旧ブログのエントリー参照http://reflation.bblog.jp/entry/200665/のこと ヨーロッパ経済の旅―国際化時代の経済と経営 (1968年) (中公新書) 作者:小宮 隆太郎中央公論社Amazon 「スウェーデンでは1930年代から社会民主党政府のもとで、いち早くケインズ的な財政金融政策や近代的な社会保障制度が採用された。…今日、スウェーデンの所得水準がアメリカを除いて世界最高であるのも、賢明な財政金融政策によって一九三〇年代の大不況の影響が先進国中もっとも軽くてすんだこと

    小宮隆太郎の60年代後半スウェーデン経済論
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