3月5日のキリンチャレンジカップは日本代表にとって昨年11月のベルギー戦以来の試合でした。3カ月近いブランクや、週末の試合を終えて飛行機に飛び乗るような格好で帰国してきた海外組の状態を思うと、それほど多くのことを期待するのは難しいと思っていました。Jリーガーにしてもシーズンの開幕を迎えたばかりでした。結果は日本代表が4―2でニュージーランドに勝ちました。2点を奪われた後半の失速を驚いた方もいたようですが、私には17分までに4ゴールした日本の攻撃の方がむしろサプライズでした。インターナショナルレベルの試合では、そうそう起こることではありませんから。それぞれの所属チームで、それぞれのチームのやり方に従ってプレーしている選手たちが、ほとんど準備の時間がない中で見せてくれた息の合ったコンビネーション。私は常々、選手にはチーム全員でゴールに向かう姿勢の大切さや、そういう意図を持ってゲームに入ることの