常見 陽平(以下、常見):この本は、サラリーマン必読の本です。プロレスって会社と社会の縮図だと思うんですよ。働いていると、さまざまなドラマに巻き込まれます。出世争いや左遷といった人間模様、なんのためにこれをやっているんだと空しくなる瞬間、反則攻撃……。 政界だって、毎日がプロレスですよ。以前、政治家とテレビの討論番組に生出演した時も、番組での白熱とした議論と、CM中と控え室での和気あいあいとした雰囲気のギャップを見て、人生考えました。世の中のそういうたぎる闘いや矛盾がプロレスには凝縮されているなと思うんです。本を読んで改めて思いました。 三田 佐代子(以下、三田):しかも、普通の会社じゃ無理ですが、プロレスラーだったらその悔しさを持ってリング上で上司を殴ったりできますよね(笑)。普通の会社では大問題になりますが、プロレスはお客さんから拍手喝采されます。リングの上では、人間が体も感情もむき出
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