ボディランゲージを使って相手の心を読んだり、気持ちを誘導したり、モチベーションを高めたりの手法においては、文化的な要素の影響も大きい。それを考慮して身につけて日常生活で使わなければ、効果を発揮しないどころか逆効果になる危険性がある。 そのような傾向は、自己啓発の領域についても言えるのではないだろうか。 私も自己啓発本を読むことが多いが、その本に出てくる心理学の技術が、文化的要素が強いため、そのまま取り入れても日本では効果がないのではないかと思う場合がある。 本来、日本人に合わない自己啓発テクニックを身につけることは、例えるなら、RPGで魔法使いに物理攻撃を覚えさせて、戦士と戦いに行くようなものだ。文化的・人種的に合わない技術をどんなに身につけても、スキルアップするには、無駄に遠回りすることになるし、本家には到底叶うはずがない。 そういう違和感を抱えながら、最近、新渡戸稲造氏の書いた『世渡り