ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のリハーサルに臨むピエール・ブーレーズ氏。オーストリア・ウィーンで(2010年3月16日撮影、資料写真)〔AFPBB News〕 指揮の教科書で3月には形のあるものにして、この仕事を一緒に考えてくださった恩師にお送りしようと思っていたところに、訃報が飛び込んできてしまいました。 ピエール・ブーレーズ、フランスの作曲家=指揮者です。私が作曲家=指揮者という仕事の形を知り、それを志し、この38~39年間ほど努力してきたライフワークの灯明のような人が亡くなってしまいました。 数学を学んだ彼が音楽で本質的な仕事をしたので、ティーンの私は「彼の先」を目指して物理を専攻することにしました。 作曲家として本質的な楽譜の読解ができる彼がナチス協力で傷のついたヴァーグナーのバイロイト祝祭劇場に新しい灯を点したので、18歳の私もヴァーグナーに取り組み、やはり「彼の先」を目指し