最近、ゲームセンターに出入りする高齢者が増えているという。「競馬やパチンコなどのギャンブルよりも安上がりで安心」「ボケ防止になる」などが理由で、比較的世間も好意的に受け止めているようだ。しかし、そのような場所が高齢者にとって本当の意味で居場所となるのかは疑問である。東京大学で老年学(ジェロントロジー)を研究する秋山弘子特任教授は、高齢者のセカンドライフにおいて「働くこと」に価値を見出している。 ――定年退職後も、高齢者は何らかの形で働くべきとお考えとのことですが。 秋山弘子東京大学特任教授(以下秋山特任教授):日本人の平均寿命は現在男性が80歳、女性が86歳と、今は人生90年時代で、リタイア後も数十年の時間を過ごすことになります。平均寿命が50、60歳の時代であれば、退職後の過ごし方をそこまで考える必要はなかったのですが、現在はそういうわけにはいきません。 都市部の、特に男性に多く言えます
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