1970年代に始まったガンツフェルト実験は、2010年を越えた現在でもいまだに、あるなし論争が続いている。ただし、論争が続いているからと言って、「超能力が実在する」という可能性を示唆しているわけではない。むしろ逆に、「ないものをあると言い張り続けている」と解釈したほうが現実に近い。2000年以降、ガンツフェルト実験はゾンビ化している。これ以上続けることに意味はない。 超能力肯定派がこの40年間なにをやっていたかというと、ガンツフェルト実験に否定的な結果が出るたびに、解析の範囲や方法を変えて、有意性が表れるようにするということをずっと繰り返しているだけである。つまり、超心理学は、「なにが原因で有意性が出るのか解明する」ような研究はせずに、「有意性が残る」ような実験ばかりを繰り返しているということ。これはきわめて不毛な行為である。 明治大学石川幹人教授のメタ超心理学研究室のサイト「3-2 ガン