チンパンジー研究で分かった人間の子育ての本質〜松沢哲郎氏に聞く 類人猿の中でも遺伝的に最もヒトに近く「進化の隣人」と呼ばれるのがチンパンジーだ。しかしながら、チンパンジーの親子関係や子育ての仕方は人間のそれとは大きく異なる。チンパンジーの「アイ」とその息子「アユム」の研究で知られる京都大学霊長類研究所の松沢哲郎教授に、チンパンジーの研究を通して見えてきた人間の子育ての特徴について聞いた。 「アウトグループ」という視点 ——松沢先生は長年にわたってチンパンジーを研究されています。はじめにチンパンジーの子育ての特徴について聞かせてください。 「まずその前提として、なぜチンパンジーを研究するのかということをお話しますね。私は哲学科の出身なので、人間とは何かを知りたいなら人間について研究しないんですか、どうしてチンパンジーなんですかとよく聞かれます。そういった問いへの答えとして私が持っているのは『
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