一次情報を見つけることに精力を注いできたのが これまでのメディアだったが、ウィキリークスは そうしたメディアのあり方を一変した。 ●一次情報ありきのジャーナリズムの誕生 前回はウィキリークスが情報機関かどうかについて書いたが、この組織がジャーナリズムの変化を強烈に意識させたことは確かだろう。 これまでのジャーナリズムは、一次情報を集め、報じることに精力を注いできた。ほかのメディアが持っていない情報を見つけ、それを独占的に報じることに最上の価値を見出してきた。 しかしウィキリークスは、それとは違った報道のスタイルを生み出しつつある。 ウィキリークスが提供する情報をもとにした報道では、機密文書という一次情報はすでにそこにある。それも何十万点という簡単には処理できない量である。そんな膨大な情報の出現で、その真偽を確かめ、情報の意味を探ることがメディアの重要な仕事になってきた。 もっとも、どこまで